今年の夏は、かなり遅めのスタートとなりました。
梅雨明けが今年は7月24日です。全国平均では3~4日遅めの梅雨明けだそうです。
7月中旬にかけてエルニーニョ現象が続いていたため、今年は梅雨明けまで気温が低い日が多くあり、あまりエアコンをつけて涼しくする必要はなかったかもしれません。
しかし気象庁の発表では梅雨明け以降の気温はいつもの”夏”が戻ってくることが予想されています。
そして思い出されるのが2018年の夏。
梅雨は早々に明けてしまい、今までに経験したことが無いような過酷な真夏が続いたのです。
平均気温で+1.7℃程度と一気に記録を塗り替えてしまいました。
2018年のような真夏日が続くと外出することすら危険となってきます。
室内なら大丈夫でしょ?日差しも照り付けないし、窓を開けていれば大丈夫。
いいえ、そんなことありません。
実は熱中症の発生場所と言うのは住宅内が一番多いのです。家にいるから安心ではないのです。
このように熱中症は室内でかかる危険性一番あるのですが、その理由と知り、対策を行うことで危険性はグンと下がります。
この記事では室内における熱中症対策を取り上げ、効果のある対策をまとめます。
熱中症とは?
熱中症とは、体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かくなったりして、体温の上昇やめまい、けいれん、頭痛などのさまざまな症状を起こす病気のこと。
(参照:熱中症について – 全日本病院協会)
重症度によって、次の3つの段階に分けられます。
- Ⅰ度:現場での応急処置で対応できる軽症。
~症状~
立ちくらみ(脳への血流が瞬間的に不十分になったことで生じる)
筋肉痛、筋肉の硬直(発汗に伴う塩分の不足で生じるこむら返り)
大量の発汗 - Ⅱ度:病院への搬送を必要とする中等症
~症状~
頭痛、気分の不快、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感 - Ⅲ度:入院して集中治療の必要性のある重症
~症状~
意識障害、けいれん、手足の運動障害、高体温(体に触ると熱い。いわゆる熱射病、重度の日射病)
重症度によってその後の対応策は変わってきます。
- Ⅰ度・Ⅱ度:水分と塩分の補給、涼しい場所に移動する、衣服を緩めて涼しくする。
- Ⅲ度:”即”救急車を呼ぶ。到着まではⅠ・Ⅱ度の対応策を実施
熱中症患者に対する行動
慌てずにしっかりと行動すれば問題ありません。また分からない場合はすぐに119番をするのがベターでしょう。
電話対応者が詳細を聞きますので、聞かれた通り答えましょう。
電話対応者は消防士(救急隊員)のため適切な処置を教えてくれますし、救急車の是非を判断しくれます。
室内の熱中症対策はエアコンが最善策
室内で熱中症が多い理由は”油断”が原因です。
室内にいるのだから窓を開けておけば大丈夫。
という認識は高齢者に多く見られます。
しかし、昔の夏と現在の夏の暑さは違います。
高齢者は長年の生活習慣からエアコンを付けるクセがあまりないのですが、危険極まりない行為です。
そして日本の夏は高温多湿です。
天気予報などでは温度に気を取られ、あまり意識しないのが”湿度”です。
人間は体温調整のために”汗”をかきます。
暑いと多く汗をかき、それが気化する際に体の熱を奪って体温を下げます。
湿度が低いほど気化しやすいのですが、では湿度が高いとどうなるでしょうか?
湿度が高い梅雨時には洗濯物が乾きにくいことをイメージしてください。
湿度が高いと汗が気化しにくく、結果として体の体温を奪うのに時間がかかってしまいます。
その結果、汗による体温調整が間に合わなくなり熱中症にかかってしまうのです。
エアコンを使って湿度をコントロール
エアコンを付けると室内温度を下げてくれるイメージは当然あると思います。
でも実は同時に”湿度”も下げてくれていることはあまり知られていません。
しかし屋外にある室外機を見ていただくと除湿されていることが分かります。
室外機には上の図のように水が流れているでしょう。これが実は室内にあった水分(湿度)なのです。
温度が冷やされることによって飽和した水蒸気が室外機へ出てきたのです。
湿度と温度を快適範囲に調整する
上の表のように湿度と温度によって【快適ゾーン】が決定されます。
この快適ゾーンの範囲内なら「暑い」「ジメジメする」「ベタベタする」などの不快な思いしません。
冷房は24時間つけっぱなしがお得
よくあることが外出のたびや寝る前にエアコンを切ってしまうことです。
これは良くありません。
表のようにエアコンは電源を入れたときが一番電気を消費します。
そして設定温度まで調整できたなら温度を維持するために”定常運転”に切り替えるのです。
エアコンは電源をつけたり消したり繰り返すと表のような動作を繰り返してしまいます。定常運転を維持することで電気消費量が抑えられることは見ての通りです。
※
私の家でも24時間つけっぱなしでエアコンを2台稼働させています。
それでもオール電化の家全体の電気代は8000円程度なので24時間つけっぱなしが電気代が高額になることもありません。
日本の夏にエアコンは必須
表のとおり、日本の夏は年々暑くなってきています。
気候は温帯から亜熱帯の領域になるのではないかと気象庁では危惧しています。
このように毎年過去最高を更新するような暑さはこれからも続くのでしょう。
熱中症はこれからもメジャーな病気として注意しなければなりません。
暑い日が続くのに対して、しっかりとした対策を行い快適な夏を過ごしましょう。