はたらきアリ新聞~会社員×副業で生き抜く時代~

社会を生き抜くための方法を常に見いだし、小さな節約を積み上げる「手取りアップ作戦」を実行中。社会に翻弄されない力を身に付けることがこの新聞の目的です。

はたらきアリ新聞

超えてはいけない【扶養の壁】はいくら?すべての壁を詳しく解説

スポンサーリンク

スポンサーリンク

f:id:finana:20190821072138j:plain

 専業主婦の方でパートとして勤められている方はよく【扶養の壁】として

『103万、130万、150万の金額を気にしろ』

と言われることが多いと思います。

 

103万、130万、150万円というのは年収の話であり、この金額を超えると扶養者である旦那さんが加入している健康保険や厚生年金から離脱しなければならなくなります。

 

というのはよく説明としてあるのですが、具体的にはあまりピンとこない方も多いのではないでしょうか。

とりあえず超えなかったらいいんでしょ

とほったらかしにしている方もいらっしゃると思います。

 

この記事では103万、130万、150万やその他の壁を分かりやすく解説し、その壁を超えるとどうなるのか、気をつけるべき注意点を説明していきたいと思います。

 

 

扶養の壁についてそれぞれ解説

f:id:finana:20190821070057j:plain

扶養の壁についてはいくつかの壁が存在します。

いくつも壁があると、どれが何の壁なのか分かりづらいと思います。

 

それぞれの壁を解説するとともに、超えてはいけない壁を説明していきたいと思います。

 

100万円の壁


あまり話題にあげられませんが、『100万円の壁』があります。
【住民税】の壁であり、給与所得が100万円を超えると次年度に住民税を納める必要があります。
住民税は所得に対して一律10%掛けられます。

 

例)年収500万円で給与所得が350万円の場合

350万円×10%=【35万円/年】納付する必要がある。

 

103万円の壁

f:id:finana:20190612030429p:plain

『103万円の壁』は年末調整のときによく聞くかと思います。

 

【所得税】において、給与所得がこの壁を超えると所得税を納める必要があります。

所得税は累進課税といって、給与所得額に応じて課税される納税額が決定されます。税額は5~45%の間で税率が決定され、上の表のようになります。

 

給与所得が4000万円を超える方は、住民税とあわせて55%もの税が所得から消えることになります。

 

※その他、社会保険料(年金、健康保険、介護保険)を含めると更に支出が多くなります。

 

 

例)年収500万円で給与所得が350万円の場合

適用される税率は20%
350万円×20%-427,500円(控除)
=【272,500円/年】納付する必要がある。

 

106万円の壁

 

あまり話題に上がることがありませんが、106万円の壁が存在します。

106万円は厚生年金や健康保険を支払っている【会社員】の方たちの扶養者として

一定の条件を超える勤務状況の方たちは勤務先の厚生年金や健康保険に加入する義務を負うことになるのです。

 

一定の条件

勤務時間が週20時間以上
1カ月の賃金が88,000円(通勤費込、見込年収106万円)以上
勤務期間が1年以上見込み
勤務先が従業員501人以上の企業学生以外

 

※条件を満たさない場合は、通常通り130万円の壁が扶養者の壁になります。 

 

130万円の壁

 

最重要の壁になります。

夫の扶養に入っている方はこの金額を超えてはいけません。

 

月額でいうなら10万8334円になります。

 

厚生年金(会社員)や共済組合(公務員)に加入している夫の場合、扶養している妻や子供は【被扶養者】として掛金を増額せずに年金や健康保険に加入することが出来るのが130万円の壁となります。

加入の条件として、被扶養者が年収で130万以上稼いていないことが条件となります。

 

 

150万円の壁

f:id:finana:20190821070901j:plain

(参照:NIKKEI STYLE

 

配偶者の方にのみ適用される【所得税】の配偶者控除という制度になります。

年収が150万円以下の場合、一律で給与所得から38万円が控除されることとなっています。

 

配偶者の方にのみ適用される年収の壁になり、16歳以上の子の場合など、その他の親族は通常通り103万円の壁が適用されます。


201万円の壁

 

この壁に関しては正直、あまり気にする必要はないでしょう。


150万円を超えるまでは一律で38万円の控除が扶養者に適用されました。
しかし、150万円を超えて201万円になるまでは38万円から徐々に控除額が減額されることになっています。

(150万円の壁に掲載している図のとおりです)

 

150万円の壁を超えた段階で、

 

住民税
社会保険料
所得税

 

とすべての壁を超えており、後述するように150万円以降はなるべく所得が多いほうが手取りの収入が多くなりますので、201万円の壁はオマケ程度に考えて構わないでしょう。

 

 

年収と給与所得の違いについて

 

【年収】と【給与所得】という言葉が記事の中で出てきました。

似ているように思えますが、実は全く違います。

 

数字的には【年収】>【給与所得】です。

 

この意味は何なのか、以下の通り解説します。

 

年収とは?

 

給与明細に書かれている「総支給額」を1月~12月までの【月額】 と【ボーナス】など給与として得た金額をすべて足し合わせた額のことです。

 

給与所得とは?

 f:id:finana:20190618141309p:plain

年収から生活するうえで必要な経費を差し引いた後の金額を指します。


生活上、必要な経費には課税しないという考え方から、

 

社会保険料
基礎控除(38万円)
扶養親族
給与所得控除(累進制。上の表のとおり)


が年収から差し引かれることになります。
差し引かれた後に残った残額が【給与所得】といい、給与所得から課税額が決定します。

 

給与所得控除≒経費

 

給与所得者に限って適用される【給与所得控除】という制度は、個人事業主やフリーランスでいう【経費】に該当します。


しかし、従業員は給与として収入を得ているため経費という概念がありません。

 

そのため、あらかじめ経費分として年収から控除しておき、残額に対して課税をする方法を取っています。

 

損しない働き方とは?

f:id:finana:20190821071415j:plain

(参照:NIKKEI STYLE

 

配偶者控除という制度が平成30年よりスタートしました。


配偶者の税扶養の所得制限を緩和し、不要の範囲内でもっと働きやすくする為、配偶者の上限は


103万円⇒150万円


に変更になりました。

上限の変更により、扶養の壁も変化が生じました。


扶養の壁を超えるたびに出ていくお金が増えるので、超えるときは大きく超える必要があるのです。

 

図のような世帯モデルの場合(東京23区、夫の年収700万円、 子どもは中学生以下)は、壁を超える場合に目標とする年収は以下の通りになります。

 

【年収153万円】

 

この金額を超える働き方が出来るのであれば、世帯に残るお金は多い計算になるのです。

 

そして扶養の壁で最重要は130万円の壁です。


この壁を乗り越える場合は153万円まで一気に飛び越えないと意味がなくなってしまいますの注意が必要です。

 

◇◆◇おわりに◇◆◇

 

毎月、給料をもらう【給与所得者】について解説してきました。


子育てや介護世代を中心に、どうしても仕事をセーブしなくてはいけない時期というのはあります。

 

そんななか、【扶養】というのは昭和の産物のなかで、今も残る有りがたい制度だと考えます。

 

一家の大黒柱は共働きという時代ですが、一馬力でやらざるを得ない場合もあるり、そんなときに世帯の負担を軽減させるためには制度をしっかり理解しておく必要があります。

 

現在は【1億総活躍社会】や【生涯現役】、【100年ライフ】な ど一生働き続ける社会になりつつありますが、フルスロットルで走り続けることは危険です。

 

何かあったとき、休まなければならないときに休むことが出来る環境作りは非常に大切なのです。