はたらきアリ新聞~会社員×副業で生き抜く時代~

社会を生き抜くための方法を常に見いだし、小さな節約を積み上げる「手取りアップ作戦」を実行中。社会に翻弄されない力を身に付けることがこの新聞の目的です。

はたらきアリ新聞

就職氷河期世代100万人の支援に政府が残された時間は少ない

スポンサーリンク

スポンサーリンク

f:id:finana:20190820064457j:plain

「就職氷河期世代」という言葉をご存じだろうか。

 

バブル期からバブル崩壊までの過程で社会のうねりに飲み込まれ、まともま就職が困難な時期で、生涯年収が他の世代に比べて低い世代をいいます。

 

2019年現在で、30代半ばから40代半ばあたりの世代を指しており、100万人は存在すると言われています。

 

就職氷河期世代の特徴は以下のとおりです。

 

・希望する職種に就けなかった
・低賃金、重労働な職しか働き先がなかった
・派遣労働など不安定な生活が続いた
・中途採用者はどの企業も受け入れてくれなかった
・生涯年収が極端に低い世代
・引きこもり、未婚が多い
・生活保護が多い

 

など社会問題として認識されています。

 

そんな就職氷河期世代も中高年化し始め、高齢化した親と一緒に暮らしている孤立無業状態の人たちが、いよいよ支援の手がなくなりつつある状況なのです。

就職氷河期世代、国が就業支援 不安定な仕事から脱却を:朝日新聞デジタル

 

今までは親に面倒を見させてきた政府は、いよいよ残された時間が少なくなってきたと認識しています。

 

40代~50代へと差し掛かろうとしている就職氷河期世代を「今」支援しておかないと起きる大問題を記事にまとめていきます。

 

 

就職氷河期世代支援プログラム

 

政府は「骨太の方針」として今後3年間に集中して支援プログラムを計画しています。概要は以下のとおりです。

 

結論から言うと、
終業支援が必要な労働者100万人に対して支援を行い、正規雇用者を少なくとも30万人は生み出すという方針です。

 

これには訳があります。
日本の人口ピラミッドを確認してみましょう。

f:id:finana:20190820065409j:plain

(参照:統計局ホームページ/人口推計/人口推計

このように2018年時のピラミッドでは就職氷河期世代とは【団塊Jr世代】の枠に当てはまっているのです。

 

第2次ベビーブーム世代も含まれているため、日本の人口に占める比率も高いことが見て取れます。

 

この世代が大学卒業以降、ずっともがき苦しんでいるのだが、中高年に差し掛かり、「老後」を心配する時期が訪れたのでした。

 

政府が一番心配しているのは【社会保障費の爆発的な増加】に他なりません。

 

生活保護費の爆発的増加を恐れる

 

本来であれば現役世代として高齢者を支えてほしかった世代が、貯蓄もままならないまま老後を迎えるときに待っている将来は間違いなく「生活保護」です。

 

生活保護受給者は過去5年は以下のとおり推移しています。

 

2018年・・210万3,666人
2017年・・214万1,881人
2016年・・216万3,394人
2015年・・216万9,165人
2014年・・216万5,895人

 

憲法第25条で保障されているように「最低限度の生活」を保障されているので、必要な受給者に対しては確実に支給する必要があります。

 

現在ですでに過去最高水準で推移している生活保護支給額ですが、今後はさらに伸びることが予想されています。

 

というのも、今後は定年を迎えた高齢者がさらに増加していき、年金を支えるための現役世代が減少していくことが確定しています。

そのなかには一定数割合の生活保護が必要となる方たちも含まれているのです。

 

現役世代に貯蓄が出来ておらず、年金の支払いもままならない就職氷河期世代が100万人というのは紛れもなく生活保護予備軍として政府は認識しています。

 

これを恐れているのです。

 

3年間の集中取り組み期間に改善できるのか?

 

政府は今まではまったく就職氷河期世代の方たちに対して、就職のあっせんに取り組んでこなかった訳ではありません。

f:id:finana:20190820185609j:plain

(参照:東京新聞

 

図のように予算は計上しており、安倍政権では予算が以前に比べて増額されていることも分かります。

つまり、政府は力を入れようとはしているのです。

 

にも関わらず、成果が出ないのは予算執行率の低さが物語っています。

 

ついた予算に対して、予算の執行率はわずか10%程度。

 

これでは成果が出たとは言えません。

 

3年間の集中取り組み期間では、この予算の執行率を限りなく100%にあげることが最終目標なのでしょう。

 

集中プログラムの内容を見ても、何か新しい取り組みが始まるといった様子はうかがえません。

(参照:就職氷河期世代支援プログラム概要

 

これまでやってきた取組みを強化するのが中心にはなると思います。

新しい取り組みもある

 

プログラムの概要説明にこんな記述があります。

社会との新たなつながりを作り、本人に合った形での社会参加も支援するため、社会参加支援が先進的な地域の取組の横展開を図っていく。


個々人の状況によっては、息の長い継続的な支援を行う必要があることに留意しながら、まずは、本プログラムの期間内に、各都道府県等において、支援対象者が存在する基礎自治体の協力を得て、対象者の実態やニーズを明らかにし、必要な人に支援が届く体制を構築することを目指す。

(参照:就職氷河期世代支援プログラム概要

 

このプログラムの趣旨に沿い、兵庫県の宝塚市がこんな取り組みを行っています。

www.kobe-np.co.jp

 

採用対象:令和元年度末36~45歳
募集人数:3人
学歴:高卒以上(大卒も受験可)
職務経験:不問
採用区分:正規職員

 

この募集に対して大きな反響を呼んでいるようです。
国は行政の直接雇用は言及していませんが、宝塚市は一歩踏み込んで正規職員の採用を今後3年間続けるようです。

 

根本的な問題につながるかは不透明

 

行政なども含めた支援の動きは今後、活発になっていくと思われます。

しかし、それでも就職氷河期世代の就業問題というのは根が深く抜本的な解決に繋がるかは不透明です。

 

というのもバブル崩壊以降の時代に、大きな支援を受けれないまま20年以上が経過した現在まで社会から放っておかれた傷は簡単には治りません。

 

誰にも相手にされず20年も何も出来ずにいたのに、いきなり

外に出てきて働きなさい!

と言われても気力が湧かないということは簡単に想像できます。

 

それに加え年齢的にも体力が低下しており、親の介護問題も重なってくるタイミングでどれほどまでの方がこの就職支援プログラムに反応するのでしょうか?

 

頑張るときに頑張れずに、社会に認めてもらえなかった代償は大きいと思うのです。
遅きに失した就職支援プログラムに対して新卒とではこのような差があります。

 


25歳と35歳の就職活動の違い5選

 

以上のように遅くなればなるほど、日本の就職活動というのは不利になっていくのです。

 

何事にも100%すべての方を救うことはできないのでしょうし、今からでもしないよりマシです。

まずは働く意欲を掻き立てるような、今までとは違った切り口でこの社会問題に取り組んでほしいと思うのです。