快適な住宅環境について記事を書いていきたいと思います。
皆さんは住環境についてどのようにお考えでしょうか?
『夢のマイホーム』は皆さんの憧れではないでしょうか?
誰もが自分が理想とする我が家を手に入れたいと考えるものです。そして、こだわりの部屋作りもしたいものです。
・理想のキッチン
・広い寝室
・アスレチックのような子供部屋
・お父さんの書斎
・お母さんの趣味の部屋
・ホームパーティーができる広いリビング など
言い出したらキリがありませんよね。
住宅販売のチラシを見ていると実にそういったポイントにフォーカスされているかよく分かります。
しかし、その理想とする家づくりを一旦忘れていただきたいと思います。
今回は人間が生活を送るうえで24時間365日快適に過ごすことができるかにフォーカスを当ててみたいと思います。
高気密・高断熱住宅はどこの工務店で建てれるの?
日本全国に星の数ほどある工務店から高気密高断熱住宅を建ててくれる工務店を探すのは目の回る作業です。
しかし以下のリンクを見て、ぜひ問い合わせてほしいのです。
PASSIVE HOUSE JAPAN • エコ、快適、美しい。省エネ住宅の世界基準
こちらは高気密高断熱住宅を信念とする工務店が加盟する団体となります。
この団体に加盟する工務店・設計事務所は間違いなく高気密高断熱住宅を高レベルで提供してくれるでしょう。
一度、建てたら何十年とお世話になるマイホームですから、思考を凝らし、最高の住宅づくりをお手伝いしれくれる工務店ばかりです。
それでは次の項から具体的に快適な家づくりの方法を書いていきます。
快適な住宅環境とは?
先ほど述べたような理想の間取りではありません。
人間が生きていくうえで快適な家とは何でしょうか?
- 夏は涼しい
- 冬は暖かい
- 地震に強い家
- 光熱費は低額
- 結露しない家
- ランニングコストが安い家
ではないでしょうか?
しかし、日本の家づくりにおいてこれらを実現することはかなりの確率で不可能な状況です。
ハウスメーカーをはじめとする住宅工務店は利益重視で、安価な材料に簡単に作れる設計・施工、工期短縮ばかりを重点に置いており居住者の快適性を求める会社は皆無です。
そんな家が当たり前になっているので、誰も何も思わず、夏はエアコンをガンガン、冬は石油ストーブをガンガンに稼働させるのです。
でも、思い出してください。
その生活って快適でしたか?
エアコンが効くまで暑いので扇風機の取り合い、石油ストーブが部屋を暖めるまでストーブの前で場所取り合戦。
こんな日常が毎日だったと思います。
もし、これから家を建てたいとお考えの方にはこれから述べるポイントを家づくりの条件にするだけで、住みだしてからの何十年がずっと快適なものになることを保証します。
快適な住宅環境に必要な4つの項目
構造計算により担保された耐震性、耐久性
家のコンクリート基礎、木の骨組みは、真に家の基礎でありその強度により家の耐震性、耐久性を大きく左右するものです。
しかし、今現在、通常木造2階建ての建物において構造計算は「壁量計算」と呼ばれる簡易な計算で計算する設計事務所、工務店が9割以上を占めます。
しかもその結果導き出される耐震性はというと安価な建売住宅なら1です。
1~3に区分けされるなかで『1』というのかいかがでしょうか。
これから首都直下型地震や南海トラフ巨大地震が間違いなく来ると言われているなか、耐震性が『1』というのは余りにもリスクヘッジが出来ていません。
間違いなく耐震等級『3』を求めなければなりません。でなければ賃貸住宅の方がいいでしょう。住宅ローンという大きなローンだけ残るということは免れます。
しかし、その場合でも地震の命の保障は出来かねるのです。鉄筋コンクリート造でなければ賃貸住宅は間違いなく耐震性は『1』です。
ちなみに長寿命住宅の代名詞である「長期優良住宅」が耐震等級2以上ということですので耐震等級3はそれよりも強い耐震性能をもっているということになります。
地盤調査・保証について
地盤の強弱は、住宅の造りに大きく作用します。
地盤が強ければ問題ありませんが、地盤が弱い土地にそのまま家を建てると、やがて不同沈下によって家が傾いてきます。
不同沈下というのは、均等な沈下ではなく、沈み具合が場所によって差があるということです。したがって、軟弱な地盤の上に建っている基礎や構造部材等が、歪みながら沈下して、基礎が割れたり、土台や梁などに亀裂が入ります。
簡単に地盤の方法を調べることができます。
こちらのサイトで気になる土地を確認して下さい。
もし、軟弱地盤なら調査結果により必要に応じて地盤改良工事を行う必要があります。
住宅の高気密・高断熱性能の基準について
「高気密住宅」とは、「C値」で表されます。建物の気密性能をあらわす値のことで、ゼロに近いほど隙間が少なく、気密性能が高いと言えます。C値:1ではがき1枚分の大きさの穴が家のどこかにあると言い換えることができます。
「高断熱住宅」とは、「Q値」で表されます。住まいの保温性能を示す値で、熱の逃げにくさを表しています。
それぞれ0に近づくほど性能が良いということになります。
性能がよい住宅ほど魔法瓶のような性能となります。
このように家の性能を数値に換算することができます。
数値が良ければ良いほど建物の性能が良いということです。
ではどうすれば性能を上げることができるのか?
- 窓
- 外壁
- 基礎
- 屋根
のうち、一番効果があるのは『窓』です。
では窓をなくせば熱環境が良くなるのでしょうか。
そのとおりです。
しかし、窓の小さな、風の通らない暗い家が本当に「心地よい家」と言えるでしょうか?
私は、南面する窓は大きくとりたいですし、風がうまく通るように窓を設計してこそ本当に心地よい家になるのだと考えています。
「高気密高断熱」の家づくりというのは、「過剰な設備」に傾倒しすぎることなく、家の基本的な部位である「外壁の断熱性能」「窓の断熱性能」「家の気密性能」などを地道に、適切に高めることが重要だといえます。
住宅も「燃費」で選ぶ
車を選ぶときに、1リットルに何キロ走るかは大事なポイントです。
家だって暮らすためにかかる費用があります。
家の燃費とは、「水道光熱費、つまり冷暖房エネルギーもランニングコスト」のことです。
住宅費用とは、「住宅購入費用、月々のローン支払い額」だけではありません。
冷暖房の光熱費などのランニングコストが毎月かかってきます。
このランニングコストを抑えるためには、車によって燃費が違うように、家の基本性能が深く関係してきます。
では、住宅でのエネルギー使用割合はどうなっているのでしょう。
下図の調査結果を見てみると、住宅で利用するエネルギーの約半分を給湯と暖房が占めています。
ということは、この2つの効率を上げることが大きな効果を生むことにつながります。

エアコンによる24時間冷暖房システム
エアコンはヒートポンプ技術により、非常に省エネルギーな暖冷房機器です。「暖房」について考えると、光熱費比較で、エアコンは暖房器具の中でも上位の性能があります。
また、冷房と暖房機能を兼ねられるので、設備コストが重複しないのも魅力です。
高効率給湯器設備
高効率給湯器設備として大きく分けて「エコキュート(電気)」と「エコジョーズ(ガス)」の2つがあります。
わたしはエコキュートをお勧めしています。
というもの深夜電力を利用して圧倒的にランニングコストが安いのが魅力だからです。
光熱費の中で一番大きいのは、給湯にかかる費用です。ガス給湯器は設置に係る費用は安いですが、ランニングコスト(7,000~9,000/月)がかかります。エコキュートの場合1,500程度/月程度です。
つまりオール電化が良いという結論になるのですがここで関西電力の電気料金を確認しまししょう。
※「デイタイム」とは平日午前10時~午後5時の時間をいいます。
- ※「リビングタイム」とは平日午前7時~午前10時および午後5時~午後11時の時間ならびに休日扱い日の午前7時~午後11時の時間をいいます。
なお、休日扱い日とは、土曜日、日曜日、「国民の祝日に関する法律」に規定する休日、1月2日、1月3日、4月30日、5月1日、5月2日、12月30日および12月31日をいいます。 - ※「ナイトタイム」とは毎日午後11時~翌日午前7時の時間をいいます。
- ※「夏季」とは毎年7月1日~9月30日の期間をいい、その他の期間を「その他季」といいます。
- ※電気を全く使用されない(使用量が0kWh)場合の基本料金は半額といたします。
このように電気料金が深夜時間帯に極端に安くなっています。
これを利用する手はありません。
魔法瓶のような住宅ですと、一度温めたり、冷やしたりするとその効果が持続します。
なので、深夜時間帯にエアコンを稼働させます。
そしてエコキュートは深夜時間帯に給湯を補充させます。
私の家はこの方法で年間で大体12万円ほどの電気料金となります。(オール電化ですのでガス料金も含むと考えてください。)
月々約1万円程の光熱費に抑えることが出来ています。
高気密・高断熱住宅の快適な家づくりをおさらい
いかがでしょうか。
じつはこの4つの項目を満たすだけで最初にあげた快適な家づくりの項目の
・夏は涼しい
・冬は暖かい
・地震に強い家
・光熱費は低額
・結露しない家
・ランニングコストが安い家
このような家を建てることができるのです。
そしてこの家づくりは結果として建物の寿命を延ばす結果になります。
30年が平均とされている住宅寿命ですが、ちゃんとしたメンテナンスにより50年は問題ないでしょう。
最近は「賃貸VS持ち家」とよく議論されますが、持ち家の場合は高気密・高断熱住宅を長期間利用するのなら賃貸にも勝るメリットが存在するでしょう。
持ち家は長く使い続けることによって、その資産性が真の力を発揮すると言えます。
【⇓⇓ハウスメーカーは断じてお勧めしません】