先日の台風15号での混乱は、日本の会社員は社畜であることを世界に証明した1日になりました。
9日に台風15号が関東圏を直撃しました。
過去最大級ともいわれる台風15号は大きな被害を各地にもたらしました。
気象庁の発表によると台風15号の影響で、関東や伊豆諸島の各地で記録的な暴風となったようです。
各地の最大瞬間風速です。
千葉市:57.5メートルを観測。(台風通過地域中、最大風速)
木更津市:49メートル(観測史上1位)
東京・羽田空港:43.2メートル(観測史上1位)
横浜市:41.8メートル
このように各地で観測史上1位を記録するか準じるほどの強風がふき被害をもたらした台風15号だったのですが、驚くのはせっせと通勤するために電車に乗ろうとするサラリーマンの姿。
ん?
私鉄は始発から運転見合わせでは?
すべての線路が運休している訳ではないので使える電車を使って何が何でも会社にたどり着こうとするその姿…。
涙ぐましいではありませんか…。
とは全く思いません。
- 超大型の台風が直撃することが分かっている
- 私鉄は運休予定
- 強風・大雨で外に出るのが危険
これだけの条件が揃っているなか、必死になって出社する必要は一体何なんでしょうか?
日本の未来が暗く感じてしまう1日でした。
台風到来でも出社は当たり前という風潮
週末の段階からすでに台風が関東圏を直撃することは分かっていました。
にも関わらず多くの会社は何かしらの対策を取ることなく、通常通りの出社を求めたということです。
平日だから出社して当たり前じゃん。
休むとか考えられない。
といった調子だったのでしょうか。
会社に行くことを止める奴はいないのか?
大混乱が生じるのが目に見えてても会社に行かなければならない
この姿勢に疑問を感じます。
いわゆる根性論で議論すると話が進まなくなりますが、会社とは営利目的に従事するために行く場所でしょ?
と思うわけです。
今日1日(9日)の間、営利活動する暇があったか?
と聞きたいわけです。
台風の中、営業の外回りは出来ません。
会社で停電が起これば業務が出来ません。
なにより通勤中の社員の身の危険を考えなかったのか?
人手不足・人手不足といっている割には人である社員にはかなり冷たい対応だなと思うわけです。
台風は直撃するし、電車が動かないなら仕事にならないから今日は休みっ!
と言ってほしいところですが、この有様です。
会社には取りえず来い。話はそこからだ。
と言われたというしか思えません。
有給休暇で処理したらいいじゃない
休めないなら、認められた権利である「有給休暇」で休んでしまえばいいんじゃないのか?
有給休暇に関しては社員の権利だから、社員からの申告である必要があります。
会社員でもパートタイムの方でも有給は間違いなくあります。
しかし有給休暇取得率が3年連続世界最下位である日本は台風が来る日も有給を取得できないのでしょうか?
休むことは可能だったにも関わらず多くの人がいつもと変わらず出社していたのです。
会社側にせよ、社員側にせよ、ほぼ全員が思考停止していたと言えます。
危険だから今日は会社に来るな!(行かないでおこう!)
となるべきだと思うのです。
台風時のリスク管理はどうなっている?
(参照:台風や地震、どう対応する?会社がすべきことと補償について)
通勤中に何か事件・事故に巻き込まれたら労災が適用されます。
そして会社には、社員が安全に仕事をするための「安全配慮義務」があります。
仮に災害時に交通機関が動いており、出社できる状態だったとしても、怪我することが予測できる場合に出社命令を出し、本当に怪我をした場合、安全配慮義務違反に問われます。
未然に危険が予想される場合は、あらかじめ会社はケース①~③のどれかを適用し会社で勤務させない処置を行うべきとされています
ケース①②
交通機関の麻痺は、会社の責任ではありません。
そのため休業補償をする必要はありませんし、月給なら給与を控除できます。振替休日も、必ずしもしなくてはいけないと、法律で決まっているわけではありません。
しかし、休業補償も振替休日もなければ、社員はただ給与が減るだけで、負担をかぶることになってしまうため、有給休暇の取得をすすめることが推奨されているのです。
※会社がそう申し出ても、社員本人が有給休暇の使用を拒否した場合は、会社はその日を欠勤控除できます
ケース③
台風が直撃し、交通機関も会社も機能はしているが、遠方の社員に「危険だから今日は出社しなくていい」と指示を出したような場合は休業手当を支払います。休業手当を支給する場合は、平均賃金の6割を支払います。
日本の社畜(会社員)は世界的に見ても非効率
アメリカの調査会社によると、日本の会社員の「やる気」や「熱意」は世界最低クラスだという結果が出ています。
村社会の悪い習慣なのでしょうか。
社員のやる気低下は悪影響ばかりをもたらします。
日本の会社員の特徴
・社員に『負けグセ』が染みついている
・現場の社員の士気が上がらず、社内で営業職を辞めたい人が増えている
・一所懸命やっているが業績は下降するばかりで、突破口が見出せない
・やることが増え、仕事がどんどんやりづらくなっている
・上からは達成できそうもない目標を掲げられ、いろいろな指示や施策が降りてくる。
・提出する書類や会議の数は増えるばかり。社員は受け身状態になり、いわゆる「やらされ感」が蔓延し、現場は疲弊している……。
このように世界で報じられているのが今の日本の会社員なのです。
加えて今回のような台風でも出社しなければならない風潮からいつまで経っても抜け出すことが出来ません。
一体いつまでこのような非効率なことを繰り返すのでしょう。
いつかは変わらなくてはと思うが自分からは改革したくない
というのが本心だと思います。
日本の会社員の闇はそうとう根深い問題となっているのです。